【SM入門】緊縛師になるためには?

女性を素早くいやらしく、芸術的に縛り上げる緊縛師。
SMの世界に興味を抱く初心者の中には、そんな緊縛師に憧れて就いてみたいと思う人も少なくありません。
ですがその緊縛師という仕事は、どうすればなれるのでしょうか。
専門学校があるのか、資格は必要なのか、大学のどの学部で学べばいいのか、分からない事だらけだと思います。
今回は、そんなミステリアスな職業、緊縛師のなり方について掘り下げてみましょう。

・はじめに
当記事の最初に書いたような、魅力ある緊縛師の側面だけに憧れを持つのではなく、緊縛師とはどういうものなのか細部まで知っておく必要があります。
縄を操るカッコよさや、女性を縛りあげる快感など、楽しい面もあれば苦労する面もある事、緊縛師という職業の本質をまず理解しましょう。

緊縛師のなり方

師と付くと、何か特別な資格や許可を取らないとなれないような印象がありますが、緊縛師に関してはそういった物は一切ありません。
国で認められた団体や協会なども特に設立されている様子もなく、自称すれば誰でも緊縛師になれると言えます。
なので、たとえ一度も人を縛った事が無くても、緊縛師を名乗れてしまうのが現状です。
実情では、拙い技術で緊縛師を名乗り、受け側に怪我をさせたり後遺症が残るような事故をおこしてしまった例も少なくはありません。
そういった者の中には、事故後のケアも一切せずトンズラをかまし、名前を変えて同じような活動を繰り返しているような輩も居ます。
そのような者や行為を増やさないためにも、しっかりとした知識と技術を身に着け、責任感を持って取組めるように心も身体も施術も、鍛えなければなりません。

緊縛技術の磨き方、習い方

近年ではyoutubeやTikTokなどの動画配信サービスなどでも、縛り方をレクチャーする動画が数多く見られます。
書籍などもたくさん発行されており基本的なやり方を学ぶ入口は数多くあります。
しかしそういった動画や本をどれだけ読み漁っても、実際に体験して得られる学びとは質が違います。

世の中には緊縛を生業にしている熟練のプロたちが多くて、後輩の育成や自身の技術の後継者つくりに精力的な方もいらっしゃるので、
そういったプロから学ぶのがやはり一番確実で信頼と根拠ある緊縛術を学べます。
時折、プロの緊縛師主催の元アブノーマルなイベントで緊縛の講習会などが開かれる事もあり、そういった所に参加するのも良い経験となります。

本格的な緊縛の技術を習得しようとする場合、筆者の個人的な考えではやはりプロからの直接的な指導が一番だと思います。
イベントにどれだけ参加しても、複数の参加者に対して一人のプロあるいは少数のプロからのレクチャーでは、細かな技術だったり個々に合わせた的確な指導は出来ません。
本当に学びたいのであれば、プロへ弟子入りし個別に指導されるに勝る学びは無いと感じています。

書籍や講習会などが、プロの緊縛師になるための勉強や知識を得る事に向いていないワケではありません。
実技としての習熟は、安全面に実績のあるプロとマンツーマンの指導が最適ですが、
幅広いSMの世界で色んな人の考え方や発想、認識を広げ自分にあった緊縛師像をイメージする事も大切です。

また、緊縛師とは職人であり、それぞれ流派のような独自のスタイルを確立しているプロも居て、それゆえに特訓はハードなものになる事もあります。
その人の技に憧れを抱いたり経緯を持っているのであれば、教えを乞うのに真っ当な理由ですが、
とりあえず緊縛を学んでみたいという軽い気持ちや、生半可な覚悟で入門するのでは長続きはしないでしょう。

楽しみながら緊縛を学ぶ

いきなりプロへ弟子入りして洗練された奥義を学ぶのではなく、自分の価値観や表現方法、感性に合わせて技を磨いていくのが一番楽しいと感じます。
そのためにはSMバーへ遊びに行ってみたり、先述のようなSMイベントに参加してみたり、様々な雰囲気や意見、表現方法に触れる事で、自分のやりたい緊縛やなりたい緊縛師のインスピレーション向上に繋がります。
縄会という、緊縛師たちが独自に運営している団体が各地にあり、SM界の繁栄のために初心者の参加も歓迎していて初めての方でも受け入れてくれます。
まずはそういった同じ意思を持つ仲間の居る所で、和気あいあいと学ぶのも全然アリだし、何よりも自分が楽しんで取組めないと意味がありませんよね。

いつから緊縛師を名乗れるか

先ほど書いた通り、緊縛師には資格やライセンスなどが無いため、いつでも誰でも名乗れます。
一般的にどんな条件をクリアしたら緊縛師と名乗れるのかといった指標も無いためかなり曖昧な部分でもあります。

緊縛師として有名な方を見てみると、彼らは緊縛師を生業にしており、お金をもらって技術を提供している事、緊縛の知名度がある事、
イベント事に主催側で参加している事などなど、そういった共通点も見えてくるので、自身の実績と比べて緊縛師として名乗れるかどうかの基準にしても良いですね。